ひとつに、福島第一原発の放射能汚染への不審を
払拭させるスピーチだったと言われていた。
「汚染水の影響は完全にブロックされている」
と力強く明言。
それを聞いて内心「あ~あんな大風呂敷を広げ
ちゃって!」と不安を持った人も多かったはず。
現地では津波被害のあとが未だ残る中、線量を気に
しながらの作業は続くし、
(敢えての日程だったのか)招致決定後の放送だった
NHK「クローズアップ現代」で汚染水に苦悩する東電
幹部の吐露と共に、極めて厳しい「無限」に向き合い、
根本的な打開策が未だ見出せない深刻さで無力感
の蔓延する現地を取材した記者がはっきり明言して
いた様子には、気持ちが滅入りながらも説得力が
あった。
アメリカのスリーマイル島事故の収束に当たった
元担当者の視察後の見解も汚染水の及ぼす複雑さ
を考えるとスリーマイルの時より困難とのものだった。
さらに民主党が召集した福島市内での汚染水対応
の検討会でも東電幹部が「今の状態はコントロール
できていないと考えている」と発言。
直ちに苦し紛れの修正がされたが、現状は手に
負えないことがより的確な状況なのだろうと思える。
それは連日報道される地下水対策を見ても明らかだ。
そもそも「想定外の被害」を体験して、以降これ迄の
2年半余りを顧みれば、その甚大さを十分把握して、
そう都合よく「コントロール下にある」状態に戻せて
きたなんて、一体誰が思っているだろう?
対応は後手後手に回り、その場しのぎばかりでは
なかったか?
瞬時に本質的な原因を掴んできたのか?
前述のクローズアップ現代でも、疲労困憊しきった
現場の人たちと荒廃した福島第一原発の様は、
人的回復に尽力したとて、このまま 平穏無事なまま
の経時であった場合でも、「原状復帰」が困難だろう
ことを示唆している。
又いつ何時被るかわからない大きな地震、津波、
台風など自然災害に「想定外」は、最早ありえない。
そんな「四方や」の言い訳は許されない。
IOC総会で言い放ってしまった「UNDER CONTROL」
も、どうしたらいいんだと、日本国民として責任を
感じるが-。
もうひとつ、2020年までの間に、開催地東京含め
日本列島が本当に恙無く大きな災害に見舞われる
ことなく、「予定通り」「想定内」のスケジュールで、
準備が進むのだろうか、と言う不安。
特に選手村や主要な競技会場は、湾岸。
「杞憂」であって欲しいもの。
汚染水問題も含めた福島第一原発は、
現地で日夜粉骨砕身尽くしている方々への敬意
を表しつつ、現状への懸念を打ち消す画期的な
打開策が早く見つかり、技術が実用化され、
暮らしの拠点としていた多くの人々が、心からの
安心を取り戻せる様になって欲しい。
そして、これからの日本は、災害があったとしても
十分に打ち勝てる日本であって欲しい。
とりわけ大局を見据えた政治の決断力とリーダー
シップで。
何れにしても・・・・、
お一人様だけの素朴な不安は、
本当に「杞憂」でありますように。
