2012年10月31日水曜日

"おいていく"人

前を歩いていた大人二人。
手に持っていたあき缶を歩調を緩めることなく、
極自然に公衆電話台に"置いて"いった。

片手に缶ビール。ほろ酔い加減で地下鉄に
乗ってきた男達。
空いている車内。
席に座ってビールを飲みながら大きな声で
喋ってる。
そのうち、目的地に着いたのか、
席の下に飲み干した缶を"置いて"席を立った。
同じ降車駅だったので、「缶を持って行け」と
声を掛けたが、所詮酔っ払い。聴く耳など無い。
否、公共マナーの心持ちがあれば、無造作に
無神経に"置いていく"ことも無いだろう。

たまたま一緒のグループで食事をした。
その人たちの中には、早くも店のハシゴの合間
に歩きながら缶ビール。
信号待ちで空になった缶を歩道の植え込みの
端に、きちんと揃えて2つ並べ置く。
信じられないという思いと、さっきまで一緒に
食事をした同じグループだったことで、情けなく
感じつつ、先を急ぐ彼らの後ろ姿を見ながら、
並んだ2つを拾い上げ、路上の自販機に
備え付けの空き缶ボックスに持っていった。

目にした"置いて行く"人たちは、いずれも
70歳前後のおじさんたちだ。

空き缶をところ構わず置いていったり、
歩きながら小さなゴミ屑を自然に捨て置く人。

・・そう言えば、ちょっとブランドっぽいスーパー
でも、買い物カゴやカートをその辺に"置いた"
ままにする女性も結構目に付く。

う~ん思いの外高齢者が多いなぁ。

あくまでも目撃したり体験したりした"統計"的
感覚-。

老いて行く人は"置いて行く"ことは当たり前?

大人を見て子供は育つものなんだけれどなぁ。




2012年10月22日月曜日

一人様の嘆き ~ 「オトナ」の劣化 ~

ドイツモコイツモ-。

我欲に駆られた貧しい心持ちで、他者を踏み倒していく。
日本は言うまでもなく世界のあちこちで、心寒いコトが
"ありふれて"起きている。

パキスタン。

いいオトナが15歳の女の子の言動を否定し発砲し命を
狙う。愚か過ぎる。
しかしそれが世界中が彼女を称え支え、同時に発砲した
タリバン自身の非難を煽っている。

日本では;

政治も視野狭く次に踏み出す1歩しか見ないのか?
国民が税金で雇っている国会議員や内閣。
何よりの税金の無駄遣いである。

官僚も、意図的に解釈巾を持たせた法案を作り出し、
その決まった法案の言葉尻を、イツモノヨウニ都合よく
解釈し、巧みに予算の取り分を削ぎ取っていく。

被災地の未だ進まない瓦礫処理や現状復帰に程遠い
生活を強いられている人々の心労とストレスに、
思い馳せれば、この期に及んでそんな厭らしい考えで
国民が是とした復興のための増税で作った「資金」を
どうして言い逃れに等しい"建前"を盾に迄して「復興
予算」を捥ぎとるのだろう?

与党も、マスコミに騒がれて突き上げられたように、
「予算の中身を検証する」という甘さ。
言われる前に精査する意識がなかった証。

大阪市長の橋下さんの人格を抉る感情に走った記事。
「言論の自由」という彼らにとっての魔法の杖が、どの
様な暴言も、万事許されるとするのか?
言論の自由という権利は、守るべき道義や課された
義務、そして誇りがあってこそだろう。
 
- 人々はこうやって、与えられた権利を手放して行く
  自業に気付くべきである。

彼の政治的な活動を客観的に多角的に分析するのは
理解できるが、好き嫌いという感情だけで、人格を否定
する文章を「週刊誌」という媒体で平然とするのだろう?

ターゲットとされた彼のみならず子供はじめ家族がどれ
程心痛め、その後の人生にも影響を与えるだろうか?

この無慈悲な「発信地」は仮にも評価されるべき言葉
を生業とするノンフィクション作家だというから尚嘆く。

このところ報道され続けている意味のわからない
初老女性の支配的暴力の果てに、死していく二桁
に迫りそうな悲惨な事件。

画期的な研究成果と称えられノーベル賞受賞の
山中伸弥教授を、晴れやかに温かい気持ちで
祝福したいと日本中が湧いた直後に、転がり出た
目の泳ぐ似非着ぐるみパンダ。

素晴らしい研究者達に適った受賞に水を差す
稚拙な「業績」とお粗末な会見。
そして、それを煽った「一流新聞の取材力」。

いい年をした「オトナ」の行動。

どの事柄も気分が悪くなる。
酷いと嘆く以前に、気持ちの悪さが勝ってしまう。

共通するのは、想像力と感性の乏しさだ。

他への配慮、心を寄せる、相手の目線に揃える、
相手を尊ぶ-のイマジネーションがあったら・・・。

例えば、山中教授は彼と共に研究に勤しむ人たちと同体
であると常々意識し、今回の受賞のインタビューでも
しばしば公言されている。

発言する言葉一つ一つ、発言する佇まい、患者を救い
たいという使命感。この研究に掛ける真摯で謙虚で、
何より澄んだ真っ直ぐな信念。

その人柄、器、懐は、世界から称えられるに実に相応しい。

NHKスペシャル「高倉健」を先に見た。

それまでも感じてきたが、一目置かれる一角の人たちは
やっぱり生きることに謙虚で直向、生き方として周囲に
思いを寄せられることができる視野と器。
-総じて魂の質というか心の清らかさが生き様に表れて、
そして顔付きに滲み出る。

もう、劣化したオトナは、いい。

- 思い出そう。

地球を抱くこの宇宙は誕生して137億年。
人類が46億年の地球に生を受けているのは、
たかだか80年前後。

心清らかに生を全うしたいものだ。