「そんなに嬉しそうに笑うな」と窘められたのだろう、
瞬間、真顔を装った。
握手を交わした直後、プレスに向かってのひとコマ。
まるで、ウルトラマンショーで、憧れのウルトラマンと
握手が出来た幼児みたい・・。それくらい<会心の笑顔>。
-全く、未曾有の国難と言っていながら、一体どれ程
陥っている状況の深刻さと立場を自覚しているのだろう?
世界で一番原子力に依存している国、フランスにとっては、
今日本が抱える原発の危機は即ち自国に振りかかる問題
であり、日本のための大儀と同程度以上に、一向に収束に
向かわない状況の収拾を急ぎたい筈。
・・・アメリカ始め世界が取り組む困難になった。
サルコジ大統領と臨んだ会見、首相官邸での中継-。
大統領は、具体事例を挙げ期日を掲げ、大統領として
の原子力に対する見解とフランスの姿勢とビジョンを
明瞭に、時に余裕を持って、聴かせる語りだった。
やはり語り口や内容も含めて、核が・・いや「格」が違う。
皮肉にも交互の発言は比較しやすく、その差は物腰
含めて際立って顕著な空間となった。
・ ・ ・ ・
週末の朝までの討論番組には、東京電力の偉い方
(会長会見時に同席していた人)の出演もあった。
彼は、猪瀬副知事やホリエモン、勝間氏などお口の
達者な方々のなか、へりくだった言葉遣いに努めていた
けれど、そこで際立ったのは、東電の「鈍い体質」だった。
ホリエモンが投げかける質問に、言葉を選びながら
頓珍漢な回答をしていると「つまり、○○ってどうかって
聴いているのっ」と苛々した調子で回りから一斉に
"通訳"が入る。
「打てば響く」とか「阿吽の呼吸」とかの所謂「意思疎通」
の次元が全く異なっていた。
それは、東電という企業風土に起因するものだろう、
と先の会長会見で確かに感じた。
原発事故発生以後の対処がどうしても「後手後手で、
もしダメだったらという二の手三の手への選択肢や
危機管理のシュミレーションが見えていない」と、
誰しも(原子力に詳しい解説者じゃなくても)容易に
感じていただろう。
ちょん髷姿が似合いそうな「殿」(東電の会長)の口調と
発言は、毛布一枚に雑魚寝か椅子で仮眠、お風呂も
入れず食事もままならず、線量計も作業員相当分無い
という信じられない劣悪な現場の環境整備が無いなんて、
被ばくを覚悟して命がけで業務に当たる東電関係者へ
思いが及んでいる、とは思えない。
或いは、この事故であらゆる被害を受けている人々の
心痛を分かち合おうとしている、とは全く思えない。
刻々収束よりも混迷感が増す一方の原発状況に、
恐々とする国民や世界の関心度合いとの温度差は
否めない。
原発事故が招く影響の深刻さは、「殿」が捉えている
以上に、産業の裾の広く、地域を越え、国を超え、
経済的に長い年月に及ぶとも懸念されている。
計画停電にしても、供給する東電にとっては「計画的」
であっても需要側には様々に「無計画」。
鈍"菅"のそれというより、"暮らしてらっしゃる"次元が違う。
つまり、彼らの常識や日常が、多くの一般企業の常識
とは違うので、かみ合わない、気づかない-そんな感じ。
そういえば、
計画停電で国自らが積極的に節電に乗り出して以降、
それ迄(民間の努力とは遠い)のらりくらりと彼らなりの
"なんちゃって節電"をしていた官庁や国に近い事業所は、
忽ち"完璧な"節電を実践している。
「え廃墟?」・・・真っ暗。
エレベータホール、廊下に電球ひとつ分の明かりも無い。
手探りで、スイッチを探したりして・・・。
- 極端すぎるでしょ。 (0か100?イチかバチ?)
でも思った、やっぱりこれまでは「していなかった」んだ。
意思と行動が<本気>でなかったことが露呈した。
「やればできるじゃん」。
・・・上から目線で、そう言いたくなった。




